犬の紫外線対策

紫外線は日焼けやしみ、しわの原因になるので、あまり良いイメージはないですよね。人の場合、日焼け止めクリームやサングラス、日傘などで紫外線対策をする方は多いですが、犬にも紫外線対策は必要なのでしょうか?
紫外線が犬に与える影響や対策について紹介したいと思います。

●犬には紫外線が見えている!?
犬が識別できる色は人間とは異なり、水晶体の構造も違っています。
人間は水晶体で紫外線をブロックしますが、犬の水晶体は紫外線を通すようにできていることが研究で分かりました。紫外線がどのような色で見えているかは分かっていませんが、紫外線と他の色を見分けることができている可能性があると考えられるようになりました。

●紫外線による影響
<ビタミンD>
ビタミンDの摂取は主に食事からですが、日光浴でもわずかではありますが体内で合成されます。ビタミンDはカルシウムとリンの吸収を助ける役割があり、丈夫な骨や歯を保つのに必要な栄養素です。
<皮膚が受けるメリット・デメリット>
紫外線には殺菌効果があるので、適度な日光浴であれば皮膚病の予防になります。
紫外線が強い時期にたくさん浴びてしまうと皮膚トラブルにつながるため注意が必要です。犬も人と同じように、皮膚がんの原因の1つが紫外線の影響だと言われています。
<ホルモン分泌を正常に保つ>
日光を浴びるとセロトニンというホルモン物質が脳内に分泌されます。
セロトニンは精神バランス、記憶力、運動能力の維持に関わる重要なホルモンです。また、朝起きた時に日光を浴びると体内時計がリセットされると言われています。
セロトニンが不足すると、精神状態の不安定、うつ病、問題行動などが引き起こされてしまいます。
<白内障>
犬は元々、夜行性ということもあり、人の目よりも紫外線に弱いと言われています。強い紫外線が原因で、白内障になることもあるため、特に目に疾患を持っている子は気をつけてあげましょう。

●紫外線対策
<時間>
5月から紫外線量は増え、ピークは7月頃となりますが、9月頃までは強い状態が続きます。1日の時間帯では10時~14時が最も強い紫外線が降り注いでいます。紫外線が強い時期や時間帯を避けてお散歩したり、紫外線対策の準備を整えてから外出するようにしましょう。
<トリミング>
暑い時期は、通気性を良くし湿気がこもるのを防いだり、熱中症対策などの理由からサマーカットをする子も多いと思います。
暑い時期でも、被毛は日よけやノミやダニなどの寄生虫から皮膚を守る役割があります。
地肌が見えるほど短く刈ってしまうと、直射日光により皮膚がダメージを受けてしまったり、逆に暑さを感じてしまうこともあります。
お腹、脇、内股など部分的なサマーカットの方法もあるので、トリミングサロンで相談してみましょう。
犬 トリミング.png
<予防グッズ>
UVカット生地の洋服や、ゴーグルが市販されています。
紫外線が強い時間帯に外出の予定がある場合や、海や山など紫外線を浴びやすい場所では嫌がらない子であれば身に付けてあげるといいでしょう。
犬 洋服.png

紫外線には良い面と悪い面があります。
1日浴びたからと言って病気になるのではなく、長年の蓄積により病気になるリスクが高まります。犬は人よりも地面との距離が近い分、照り返しも強く受けています。熱中症対策と同じように、紫外線対策にも気を付けてあげて下さい。

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