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食欲旺盛の子はガツガツとあっという間に食べ終えてしまいます。
噛まずに丸呑みをしていて大丈夫?と心配する飼い主さんも多いと思います。
どうして早食いをするのか原因と対策を紹介します。
●なぜ早食いをするの?
<体の構造>
人の場合はよく噛んで味わって食事をしますが、犬や猫の場合は体の構造が異なるので、食べ方も違ってきます。
歯…人の奥歯は食べ物をすり潰せるように臼のような形をしていますが、犬や猫の奥歯は飲み込める程の大きさに切るため尖った形をしています。
唾液…人の唾液にはアミラーゼという分解酵素が含まれており、消化作用があります。
犬や猫の唾液には消化作用はなく、食べ物を胃へ運びやすくするための潤滑油の役割があります。
味覚…人は味わって食事を楽しみますが、犬や猫の味覚は人に比べると発達していないため、味わって食べる必要がありません。
<野生の本能>
自然界では食べ物を横取りされたり、食事中に敵に襲われる可能性があるため、ゆっくり食事はしていられません。
犬や猫もこの野生の本能が働いて、急いで食べる傾向にあります。
特に多頭飼育では、相手にとられないようにするため早食いする子が多いようです。
●早食いが悪い理由
体の構造や本能的に早食いをする習性がありますが早食いには危険も潜んでいます。
<嘔吐>
早食いが原因の嘔吐は、噛まずに丸呑みしたペットフードがそのままの形で吐き出されます。勢いよく食べたことで胃にかかる負担が大きくなり、食後にすぐ吐いてしまうのが特徴です。
また、早食いだけが原因ではなく、フードが体に合っていない場合にも嘔吐は見られます。
<喉に詰まらせる>
急いで食べ過ぎて誤飲や喉に詰まらせてしまうことがあります。
喉を通る時に、水分を含んだドライフード同士が密着したり、喉に張りついてしまうと気管を塞いでしまい窒息の危険が起きてしまいます。
自分で咳をして吐き出せればいいですが、フードの形状や高齢の子では自分で吐き出せないこともあるため注意が必要です。
<胃拡張・胃捻転>
胃の中で多量のガスが発生し胃が大きく膨らむと、胃が回転しやすい状態となりねじれが生じます。胃捻転は死亡率が高い病気なので早急の治療が必要です。
大型犬に多い病気ですが、はっきりとした原因は解明されていません。
しかし、早食いも関係していると考えられています。
<肥満>
早食いをすると満腹感を感じにくく、食べ過ぎにつながります。
早食いをする子は、食べ物に執着心を持っている子が多いため目の前に食べ物があるといつまでも欲しがるため、食事管理が大切となります。
●早食い防止の対策
<落ち着いた環境>
多頭飼育の場合は、「他の子に食べられてしまう」という思いから早食いになってしまいます。1匹につき1つのお皿で、十分に離した場所で食事を与えるようにして1匹ずつが落ち着いて食べられる環境を作りましょう。
<早食い防止の食器>
一気に食べられないよう、食器の底に突起がある早食い防止用の食器があります。
時間をかけて食べさせることが簡単にできます。
メーカーによって突起の形は様々です。マズルの長さや口の大きさに合わせて選んであげましょう。
<フードの与え方>
満腹感を満たすために、フードの与え方に工夫をしてみましょう。
・1日の食事量は変えずに回数を増やす
・ドライフードをお湯でふやかす
満腹感が得られると、早食いも防げる可能性があります。
人と同じで、犬や猫の早食いはデメリットがあります。
元々、早食いをする習性はありますが、対策をすることで改善されることもあります。
早食いが心配な方はフードの与え方や食べる環境などを工夫してみて下さい。
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