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人の歯のトラブルとして、就寝時などの歯ぎしりがあります。
みなさんは愛犬・愛猫の歯ぎしりを聞いたことはありますか?
今回は犬猫の歯ぎしりの原因について記載していきます。
まず「歯ぎしり」とは、睡眠中または無意識下で歯を擦り合わせたり、強く噛みしめたりすることです。
人医療でもまだ解明されていない部分が多い歯ぎしりですが、人の場合多くはストレスによるものと言われています。
●犬の歯ぎしりはなぜ起こるのか。
【ストレス】
犬の歯ぎしりは、人と同様に「ストレス」が関係していると考えられています。
犬が感じるストレスは様々ですが、運動不足やコミュケーション不足などによる欲求不満、
環境の変化や長時間の留守番による不安感などが挙げられます。
精神的な要因からくる歯ぎしりは、ストレスの原因をつきとめて取り除いてあげることが大切です。
【痛みや不快感】
体に痛みがあったり、特に「口の中に不快感」があったりする場合、歯ぎしりが出ることが考えられます。
パピー期の歯の生え変わりや、歯周病、歯肉が腫れるなどにより、その痛みや不快感から歯ぎしりが出る可能性もあります。
【神経や脳などの病気】
「神経系の病気」や「脳炎」、「睡眠時の呼吸障害」などの病気によっても、犬の歯ぎしりが出ることがあるとされています。
●猫の歯ぎしりはなぜ起こるのか。
猫の歯ぎしりは、人の歯ぎしりとは違い就寝中の無意識の間に起きることは少ないようです。
そのため、猫の歯ぎしりの原因は癖や習慣などで起こるというよりは、
何かしら口の中が不快に感じるような病的な理由が隠されている可能性があります。
【口腔内の問題の場合】
・歯周病/歯炎
歯周病は猫にとても多い口腔内の病気です。
猫は人や犬とは口腔内環境が異なり、虫歯にはなりにくいのですが、
2歳までの若齢猫の70%以上が歯周病にかかっているといわれています。
食べかすなどが歯垢として歯に付着し歯石が作られ、その歯石が歯肉に炎症を引き起こして歯周病や歯肉炎になります。
歯周病になると、歯肉や顎の骨の炎症により痛みや違和感を生じ、特にごはんを食べる時に食べ物が炎症部位にあたると不快感から歯ぎしりをする頻度が増える可能性があります。
・口内炎
口内炎は歯周病よりもさらに広い範囲の口の粘膜部分に炎症が起こっている状態で、
口の中を見ると粘膜の赤い腫れや、ひどい時は、潰瘍や出血が見られる場合もあります。
歯周病よりも強い痛みを伴うことが多く、歯ぎしり以外にもヨダレや強い口臭、食事中に痛がるなどの症状も同時に現れます。
当院でも愛猫の食欲がなくなったという内容で受診された方がいらっしゃいましたが、
実は口内炎からくる痛みによりご飯が食べづらくなってしまっていたようです。
その後抜歯の処置を行ったところ食欲も元に戻ったそうです!
【口腔内以外の問題による歯ぎしり】
口腔内以外の問題であると、上記で説明した犬の歯ぎしりの原因と同様の可能性もあります。
もし歯ぎしりをしているようなら、口の中を確認し、炎症や異物がないか、口を痛がらないか、口臭はないかなどをチェックしましょう。また、歯ぎしり以外の症状が見られていないか、最近の猫の体調に変化はないか振り返る必要があります。食欲はしっかりあるか、吐き気はないか、飲水量や尿量が増えていないか、意識の変化や発作のような仕草はなかったかなど、ちょっとした変化も病気のサインかもしれないので、よく観察するようにしましょう。
「噛みしめる動作」は病気のサインの可能性も
ここまでお伝えしているように、「噛みしめる動作」は精神的なものに起因する場合ももちろんありますが、何らかの病気のサインとも考えられます。放置しておくと病気の発見や治療の遅れにつながることもあるので、初期段階で原因を明確にすることが安心です。まずは動物病院を受診して獣医師の判断を仰ぐことを推奨しますが、起因する内容が様々なため判断が困難な場合もあります。どんなときにどのような歯ぎしりをするのかどうか、判断材料の一つとして動画を取っておくといいでしょう。
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