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先日、どこのテレビ局であったかは忘れてしまいましたが、マダニが媒介するとされる感染症の「SFTS」に関する内容を放送しているのを目にしました。昨年はニュースで取り上げられ、動物病院では飼い主さんへ注意を促していたので、ご存知の方も多いのではないでしょうか?
3月に入り、まだまだ寒い日もありますが、徐々に春らしい日も増えてきたように思います。
気温が高くかくなるにつれてマダニの活動も活発になりますので、飼い主様やワンちゃん、ネコちゃん達は注意が必要です。
今回は、マダニが媒介するとされる感染症の「SFTS」に関して少しだけお話させていただきたいと思います。
SFTSとは・・・
重症熱性血小板減少症候群といい、マダニ媒介性の感染症です。以前から、日本国内に存在していたと考えられていたそうですが、昨年1月に人での感染が初めて報告されました。
四類感染症として定められており、昨年3月4日以降、診断した医師は直ちに最寄りの保健所へ届け出ることが義務付けられています。
主な症状・・・
マダニに咬まれてから、6日から2週間程度の潜伏期間を経て、発熱、消化器症状(食欲低下、嘔吐、下痢、腹痛など)また、頭痛、筋肉痛、意識障害などの神経症状、リンパ節の腫れ、皮下出血や下血などの、出血症状が起きることもあります。重症化してしまうと、死亡してしまうこともあります。
原因・・・
多くの場合、SFTSウィルスを保有しているフタトゲチマダニ等のマダニに咬まれることにより感染してしまうと言われています。
感染した人の血液や体液から人への接触感染は認められていますが、動物からの感染については報告がないそうです。
SFTSウィルスに感染した動物の確認はされているそうですが、発症は確認されていないそうです。
写真左から、吸血後の成ダニ、吸血していない成ダニの雌、同じく雄、吸血していない若ダニ、マダニの卵
吸血していないと小さく平たいのでなかなか見つけにくいです。
治療・・・
有効な薬剤やワクチンは今のところありません。
対症療法(表面的な症状の消失や緩和を目的とする治療法)が主体となります。
予防法(飼い主様が気をつけること)・・・
・散歩の際に草むらに入る場合は、肌の露出を避け、マダニに咬まれないようにする。
・散歩から帰った際に、飼い主様、ワンちゃんネコちゃんともに、マダニに咬まれていないかチェックする。
・マダニに咬まれていた場合は無理に引き抜こうとはせず、医師・獣医師の診察を受ける。
・ワンちゃんやネコちゃんが、マダニを家の中などに持ち込んでしまう場合を考え、動物病院にて適切な駆除・予防薬を処方してもらう。
今回は、SFTSのお話をさせていただきましたが、マダニはこのほかにも様々な病気を媒介します。
これからの季節、お散歩やお出かけで外出される際は、
人もワンちゃんもネコちゃんもマダニに注意しましょう!
参考文献
バイエル薬品株式会社「犬バベシア症を知ろう!」 より
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